今学期の最初の国語の授業では、言葉を伝えるためには表現方法を工夫する必要があることを学び、言葉の持つパワーを体験しました。
(ジュニアボーディングの国語授業はラップで号泣した件①参照♪)
後半の国語では、「Power of one」という映画を各自観てから授業に参加する宿題が出ていました。
国語も映画を見てから授業なのか~と思いつつストンピーママも早速視聴。
これはブライス・コートネイの自伝小説を映画化した作品で、南アフリカを舞台にアパルトヘイトにおける人間の醜さや差別の無意味さを残酷に描いた作品でした💀。
アパルトヘイトは、黒人がひどい目にあった人種差別政策であったことは誰もが知っていますが、アフリカーナと呼ばれるオランダ系移民やドイツ系プロテスタントがすでに何世代も暮らしていて、後から進出してきたイギリス人と対立し、白人同士もアホらしい差別合戦をしていたことはあまり知られていません。
若き日のモーガンフリーマンがアパルトヘイトの全てを物語るような素晴らしい役を演じきっていました。
って、はっ!これじゃあ歴史の授業みたいじゃないですか。
ここからいったいどんな国語の授業をするのでしょうか?
授業では、映画の場面場面をピックしてアパルトヘイト、そして差別について皆でディスカッションを重ねたそうです。
そして先生は、では、来週までにみなさんの人生の一部をレポートにして来てください!!と。( ゚Д゚)
アパルトヘイトにたった一人で立ち向かった少年の話を見せた後で無茶ぶりでしょ!( ;∀;)
ストンピーjr.からzoomが来ました。
アパルトヘイトの映画を見た後に僕のストーリーを書く宿題が出ちゃったんだけど、僕の人生はPK(映画の主人公の英国人少年)に比べて波乱万丈じゃないね・・・いやいや、あなた生まれてまだそんなに経っていないですから(ノ´∀`*)
それに、命の危険を感じた経験ばかりが波乱万丈ではないよ。
小学生で親元を離れてアメリカで暮らしている寮の友達みんなが特別なストーリーを持っていると思うよ!と伝えると、そうか!と喜んで書き始めました。
後日また詳しく書きますが、レポートはGoogleドキュメントで作っています(画像が多い場合はGoogleスライドも使います)。
レポートを提出すると、そのレポートはクラスメイトと共有され、互いのレポートをサジェスティング(提案)する指導が入りました。
つまり、友達の書いたレポートを読んで、もっとこんな表現で書いたほうが良いと思った部分に添削を入れ合うのです。
複数人が添削すると、添削した人によって色が変わります(誰がどこを添削したか一目でわかる)し、コメントも入れられます。
バージョンヒストリーも残るので、いつでもオリジナルを見返すことができます。
つまり、この授業はGoogleドキュメントを使ってできる初歩的な機能を学び、
同時にレポートを複数人で添削し合うことでより良いレポートを作るグループワークにもなっていたのです。
ではなぜ自伝なのかというと、自伝は他人に添削されると、僅かなニュアンス違いでも「そういう意味じゃないんだ」と違和感を感じやすく、されるほうは真剣に考えるし、する方は慎重に添削するようになります。
もしこれが課題文に対して行う添削指導であったならば、誰もが他人事で無難に終えてしまう課題になってしまっていたでしょう。
しかも、顔を合わせてまだ2か月のクラスメイトを、深く理解する機会にもなります。
まさかそこまで考えての「自伝レポート」課題だったとは!!!
恐るべし!ジュニアボーディングスクールのカリキュラム(@_@)
めちゃめちゃ勉強になりました~(ストンピーママも(;^ω^)